海外FX業者・FXDD TRADING。
2002年にアメリカ・ニューヨークで設立されたFXDDは、かつて日本人利用者から高い人気を誇っていました。
しかし、スイスフランショックにてゼロカットが追いつかず、顧客に追証を求めた事で人気は低迷。
2022年現在は金融ライセンス無登録で営業を行う、安全性の低い業者です。
この記事ではスイスフランショックでの事件の実態や、利用者の口コミから「出金拒否」「詐欺」を行っている可能性は高いのか徹底調査します。
- ゼロカットシステムを導入してたのにも関わらず、スイスフランショックで損失を補いきれず追証を請求。
- 不正行為により金融ライセンスを剥奪された。
- 出金まで時間がかかる。問い合わせても音沙汰なし。
目次
FXDDはスイスフランショックで大問題を起こした
スイスフランショックとは、2015年に発生した大事件。
スイス国立銀行が「1ユーロ=1.20スイスフランの上限を廃止する」と発表したことが事件の発端でした。
上限が廃止されたことにより、スイスフランの買い注文が殺到。
わずか20分ほどで世界中の通貨が大暴落し、スイスフランが暴騰することに。
これにより多くのトレーダーが破産に追い込まれました。
海外FX業者の多くは強制ロスカットやゼロカットシステムという救済措置を設けています。
- 強制ロスカット
口座残高が一定以上を下回った場合、損失拡大を防ぐため所持していたポジションを強制的に決算するシステム。
- ゼロカットシステム
万が一、口座残高がマイナスになってしまった場合、マイナス部分(借金)をFX業者が補い、口座残高をゼロに戻すシステム。
FXDDはゼロカットシステムを導入。
スイスフランショック時も顧客の借金はすべてFXDDが負担してくれるはずでした。
実際、大手海外FX業者であるXMやAXIORYは損失をカバーする対応を行っています。
しかし、FXDDは急遽ゼロカットシステムを撤廃。顧客に追証を請求したのです。
これによりFXDDは顧客からの信頼を失い、人気が急激に下がりました。
FXDDは問題行為により金融ライセンスを剥奪された
FXDDはかつて金融ライセンスを所持していました。
しかし、スイスフランショック時の問題対応、ライセンス基準となる資本金に虚偽が発覚、意図的なスリッページが行為があったなど度重なる問題行為により金融ライセンスを剥奪されています。
バミューダ金融庁に登録と記載があるものの虚偽の可能性大
FXDDの公式サイトを確認すると「バミューダ金融庁に登録」と記載があります。
しかし、バミューダ金融庁のサイトを確認したところ、FXDDの登録データは見当たりませんでした。
通常、金融ライセンスを取得しているFX業者はライセンス番号をサイトに記載します。
FXDDのサイトを確認したところ、ライセンス番号はどこにも書かれていませんでした。
- バミューダ金融庁の公式サイトに、FXDDの登録データはない
- FXDDの公式サイトにライセンス番号の記載がない
以上の点から、FXDDはライセンス無登録業者であると考えられます。
FXDDは入出金トラブルが多数発生している
SNSで口コミを調査したところ、出金トラブルに関するツイートが多数あがっていました。
スイスフランショックでトラブルを起こす以前より、入出金に関して「反映が遅い」と悪評だったようです。
サポートに問い合わせても、まったく音沙汰がないという書き込みもありました。
また、FXDDで出金する際、月1回目は手数料無料なのですが2回目以降は$40(2022年7月現在、約5,500円)かかります。
また全くトレードをしていない口座に徴収する「口座維持費」も他の海外FXに比べ高いです。
1年以下は40ドル、1年以上2年未満は50ドル、2年以上3年未満は60ドル、3年以上は70ドルとなっています。
トラブルの他にも、多額の手数料や口座維持費が取られるなど、利用するメリットを感じられません。
FXDDの入出金方法
2022年7月現在、FXDDで行える入出金方法は以下の通りです。
FXDDは入金・出金が同一の方法でなければなりません。
- 入金方法
入金方法 | 反映時間 | 手数料 |
クレジットカード | 1営業日 | 無料 |
銀行送金(ドル口座) | 3~5営業日 | 無料 |
国内送金 | 1営業日 | 入金額の2.5% |
Neteller | 1営業日 | 無料 |
bitwallet | 1営業日 | 無料 |
- 出金方法
出金方法 | 反映時間 | 手数料 |
クレジットカード | 10営業日 | 無料 |
銀行送金(ドル口座) | 3~5営業日 | 無料 |
国内送金 | 3~5営業日 | 無料 |
Neteller | 1営業日 | 無料 |
bitwallet | 1~2営業日 | 無料 |
入出金以外にもトラブル多数
SNSで口コミを調べると、入出金以外にもトラブルにあったという書き込みがあがっていました。
高評価の口コミがとても少なく、悪評が目立つ点からもFXDDの利用は避けたほうが良さそうです。
FXDDにメリットはない?
悪評ばかりが目立つFXDDですが、本当にメリットはないのでしょうか?
公式サイトでトレーダーが気になるスプレッドやレバレッジの情報を調べてみました。
口座タイプは2種類
FXDDにはスタンダード口座とプレミアム口座の2種類が用意されています。
- 取引手数料が無料
- 注文方式はSTP方式
- 取引手数料がかかる。通貨ごとに手数料は異なる。片道2.99ドルもしくは片道4.99ドル
- 注文方式はECN方式
スプレッドは広い
FXDDは変動制スプレッドを採用しています。リアルタイムのスプレッドを確認したい方は、FXDD公式サイトのスプレッド掲載ページをご覧ください。
スタンダード口座、プレミアム口座の平均スプレッドは以下の通りです。
通貨ペア | スタンダード口座 | プレミアム口座 |
USD/JPY | 2.4 | 0.4 |
EUR/USD | 2.0 | 0.3 |
GBP/USD | 2.9 | 1.2 |
USD/CHF | 2.0 | 1.1 |
USD/CAD | 2.4 | 1.0 |
EUR/GBP | 3.5 | 1.4 |
海外FX業者の平均スプレッドはUSD/JPYの場合、2.18pipsといわれています。
FXDDのスタンダード口座は2.4pipsと平均よりも広いスプレッドです。
プレミアム口座は0.4pipsと狭いですが、ここに取引手数料(ドル円の場合は片道2.99ドルの手数料)がかかります。
レバレッジは最大500倍
FXDDのレバレッジは両口座とも最大で500倍です。
500倍は海外FX業者の中では平均。
高いレバレッジをかけたいという方は、より高いレバレッジを提供しているFX業者を選びましょう。
当サイトでは他の海外FX業者の口コミを調査。メリット・デメリットをまとめていますので、参考にしてください。
ゲムフォレックス「GEMFOREXの口コミから判明!メリット・デメリット」
ロスカットが50%と高め
FXDDはロスカット水準が50%以下となっています。
他の海外FX業者の多くは20~30%が多いです。
ロスカット水準が高いと、大きな損失を防ぐことができる…というメリットがあります。
しかし、ハイレバレッジをかけて少ない資金で儲けたいという方には、ロスカットが発生する可能性が高くなるため不利です。
FXDDの口コミまとめ
- スイスフランショックでゼロカットを急遽廃止。追証を求めた
- 問題行為の数々で金融ライセンスを剥奪されている
- 2022年現在も「金融ライセンスを取得している」と虚偽の情報を掲載している可能性あり
- スプレッドが広い
- レバレッジが最大500倍と平均的
- 入出金トラブルが多数あがっている
良い口コミを探すのが難しいほど、悪い口コミで溢れていました。
今回調査するにあたりFXDDの公式サイトをチェックしましたが、日本語で記載されているものの大変見づらく、ユーザーへの配慮が足りない印象を受けました。
海外FX業者の利用を考えている方は、FXDD以外の業者を選びましょう。
選ぶうえで大切なのは金融ライセンスを取得しているか否かです。
利用したいFX業者を見つけたら、まずは信頼性・安全性の高い金融ライセンスを取得しているか確認するようにしてください。